阿呆者 | |
車谷長吉 | |
四六判上製/定価1680円/2009/02 | |
ISBNコード:978-4-403-21099-0 | |
打算のことを、西欧では計算主義的理性と言う。 その意味で「打算的人間」とは、すなわち「近代人」ということである。私は近代人と付き合っているうちに、次第に、もう人間ではいたくないな、と思うようになって来た—— 文学に命を賭けた「阿呆者」が、この世という「苦の世界」を抉り出す! |
1 | 愛別離苦 怨憎会苦 求不得苦 五陰盛苦 |
2 | 文学の基本 石見紀行 西行 源実朝 一休 もう人間ではいたくないな 萬鐵五郎の美人画 |
3 | ある恐怖展 阿呆者 |
4 | ある読書体験 夏目漱石「夢十夜」 美人の小説 「史伝 隠国」あとがき 聖者の歌 湯川書房で出してもらった小説や句集 はじめての聞き書き小説 内田百間小論 嘉村礒多の業苦 中島敦「山月記」について 芥川賞と直木賞 |
5 | 政治について モモちゃんの行方 無関心・好奇心・おしゃべり まさかの坂を上って なりの悪い男 ぽろり 沼津千本浜公園 コロッケ 本郷の坂道 ネオン 日本人と宗教 世捨人 電気 私の駆け出し時代 私の母 父・市郎のこと お四国巡礼を了えて でもしか教師 羞恥心のない男 私の好きな一句 |